前置詞のfor〜英文法の解説
このページでは、前置詞のforの用法を説明しています。 前置詞のforの用法がわからなくなれば、このページを読んでみてください。
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前置詞のforの用法
前置詞の中でも、よく使われる、 for。
本来は方向を指し示しますが、それから意味合いが広がって、目的や理由などを表現します。
簡単に言うと、「〜のために」という表現になります。
最初に方向を表す for の使い方を挙げてみましょう。
この場合、to とも用い方がよく似ていますが、これら二つの前置詞の違いは、その方向へ向かう目的があるかどうかです。
to は、ただ単に、到着地点を表しますが、 for はその方向へ向かう目的まで含んでいます。
例えば、以下の2つの例文に着目してください。
I went to Kyoto. (私は京都に行った。)
This train is bound for Kyoto. (この電車は京都に行く。)
I went to Kyoto. (私は京都に行った。)の場合、到着地は京都です。
この文では、何の目的で京都に行くのか、動作主の思惑は分かりません。
しかし、for Kyoto を使う例文になると、 This train is bound for Kyoto. (この電車は京都に行く。)となります。この文ですと、主語のtrain、つまり、電車の目的が、客を乗せて京都に行くことだ、ということが分かりますね。
ただの到着地点の説明なのか、それともその到着地点に行く目的や思惑までが読み取れるのか、これが方向を指す場合の to と for の違いなのです。
for が目的や思惑、理由を表すということはすでに書きましたが、forは、動作主の気持ちがある方向へ発信されているイメージを持つといいでしょう。
それが特定の人物や物であっても同様です。
例えば、ガールフレンドに「好きだ!」という気持ちを伝えたい男の子がいたとします。
動作主はこの男の子、好きだという気持ちが、ガールフレンドに向かって発信されていますね。
その気持ちを伝えるため、プレゼントにリングを買うのです。
このような文になります。
I bought a ring for my girl friend. (わたしはガールフレンドにリングを買った。)
このリングを彼女のために買うんだ、という気持ち、つまり目的や思惑、理由が for には含められていますよね。
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また、ある商品は、ターゲットとなる客層のためにデザインされています。
そんな時はこのように記載されていることが多いです。
This ○○is designed for ◎◎. (この○○は◎◎のためにデザインされました。)
しかし、for は動作主が、誰かのために何かをしてあげたい、という与える気持ちだけを表現するのではありません。
逆に、何かをしてもらいたい、といった要望や願望を表現するときにも使います。
例文を見てみましょう。
I 'd like to ask for your help. (わたしはあなたに援助を求めたいんです。)
この場合は、 for your 〜ってなってるからといって、「あなたのために、何かをしたい」と訳してはいけません。
正しくは「あなたの援助を欲しい」という気持ちを表現しているのです。
全く逆の意味合いにもなりますから、勘違いしないようにしましょう。
また for は、理由を説明するときにも活用します。
例えば、以下。
Mike was fined for a parking violation. (マイクは駐車違反で罰金を支払った。)
つまり、〜だったから○○をした。 とか、〜なので、○○をしよう、などの場合は
for でいいんですね。
理由を説明するときと、目的や思惑を表すときの活用法は、ほぼ同じであると覚えておきましょう。
この意味合いの延長として、〜してくれたら○○をしよう、という条件提示をしたい場合も for を使います。
条件を伝えることは、こちらの意思表示、そう動作主の目的や思惑を表現するからなんです。
例文を見てみましょう。 小さな子どもが友達にこう言います。
I 'll give you my chocolate for your candy. (君がキャンディをくれたら僕も君にチョコレートをあげるよ。)
for のもう一つの活用方法は、ある期間や距離の範囲を表現するというものです。
この場合、for は「〜の間ずっと」、とか、「どこまでも」という意味になります。
例文で考えてみましょう。
She has been sick for these two months. (彼女は二ヶ月間、ずっと病気だ。)
A beautiful country scenery stretched for miles. (美しい景色が何マイルも広がっていた。)
for は前置詞の中でも、実に多くの意味合いを含んでいます。
しかし、そこには、とある目的や思惑など、主に気持ちが発信されていると考えるならば、比較的簡単に活用できるようになるでしょう。
(文責:T)